●『発明の特別な技術的特徴を変更する補正』の審査基準(案)』

 今日は午前中、部屋の片づけや本の整理等をし、午後からサイクリングにいったら風がとても強くなり、帰りがとても大変でした。でもサイクリング後のビールは格別です。


 さて、今日は、『発明の特別な技術的特徴を変更する補正』の審査基準(案)』(http://www.jpo.go.jp/iken/pdf/iken_isyou_bunkatu/04.pdf)について取り上げます。

 
 『発明の特別な技術的特徴を変更する補正』の審査基準(案)』につきましては、ボンゴレさんの昨日と今日のブログ「弁理士の日々」(http://blog.goo.ne.jp/bongore789)にて詳細に検討されており、色々と検討すべき点があるようです。


 まず、この『発明の特別な技術的特徴を変更する補正』の審査基準(案)』によれば、直列な従属系列の請求項については審査をしますが、この直列な従属系列から外れた請求項については、審査されない場合があるようです。

例えば、
請求項1;A
請求項2;A+B
請求項3:A+C

と記載した場合、Aに発明の特別な技術的特徴であれば、請求項3まで審査されるようですが、Aに発明の特別な技術的特徴がなく、Bで発明の特別な技術的特徴が認められた場合には、請求項3のA+Cについては、直列な従属系列になく審査されないようです。


その一方、
請求項1;A
請求項2;A+C
請求項3:A+B

と記載した場合には、Aに発明の特別な技術的特徴であれば、請求項3まで審査されるようですが、Aに発明の特別な技術的特徴がなく、Cで発明の特別な技術的特徴が認められた場合には、請求項3のA+Bについては、直列な従属系列になく審査されないようです。



 また、この案によると、拒絶理由を受けると、直列な従属系列の中で特別な技術的特徴を有する請求項で番号の一番小さい請求項の発明特定事項の全てを含まなければいけないようですので、その請求項が不要な発明特定事項も含んでいても、その請求項から当該不要な発明特定事項を削除するような補正はできないようですので、今まで以上に請求項の記載に注意が必要になってくる感を受けます。



 勿論、この『発明の特別な技術的特徴を変更する補正』の審査基準(案)は、あくまで審査基準ですので、新規事項の追加の基準が「当初明細書等から直接的かつ一義的に導き出せる事項」から「当初明細書等の記載から自明な事項」と変わったときのように変わることがあるかも知れませんし、さらには特許法第17条の2第4項は無効理由でないので、審査官の裁量等によりある程度弾力的に運用されるようになるかも知れません。


 なお、個人的には「直列な従属系列」と「特別な技術的特徴」とについて、まだ正確に理解していませんので、今日の日記の内容はあくまで参考程度にして頂きたいと思います。


 ともかく、特許庁審査基準室による審査基準案の説明会が開催されたら必ず聴講した方が良いようです。

 

追伸;<気になった記事>
●『「即席めんの父」安藤百福さん死去』
http://www.daily.co.jp/gossip/2007/01/07/0000209122.shtml
・・・この記事によれば「戦後の闇市、ラーメン屋台の行列に、空腹で苦しむ人たちを喜ばせてあげたいと考えたという。自宅裏の小屋でめんを打ち、油で揚げる作業を繰り返しながら、1958年発売の即席ラーメン第1号「チキンラーメン」を開発。71年には容器入りの「カップヌードル」を発売した。「競い合わないと物が良くならないし、安くならない」と、製造法などの特許は惜しみなく公開した。」とのこと。安藤百福様のご冥福をお祈り申し上げます。

●『【CESプレビュー】HANAとDLNAが1本の同軸ケーブルに共存,Pulse〜LINKがUWBで実現』
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070107/126097/
●『【CESプレビュー】伸びる米国家電市場,2007年は1552億米ドルに---CEAが予測』
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070107/126087/
●『【CESプレビュー】2006年の液晶テレビ出荷台数は前年比2.6倍に,米CEAが発表』
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070107/126089/
・・・この記事によれば「出荷台数の伸びは,液晶テレビが2005年比で160%増,携帯型のGPS装置が同154%増,DVDレコーダーが同132%増,そしてプラズマテレビは58%増だった。」とのことです。

●『2007年,今年に起きること,起こりそうなこと』
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061230/125990/
・・・この記事によれば「9月末 BSアナログハイビジョン放送終了予定
    11月30日 BSアナログ・ハイビジョン放送停波予定 」
とのこと。BSアナログも2011年まで放送されると思っていたのですが。

●『商標権審査の厳格化で、「悪意ある申請」に対抗』
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0106&f=business_0106_003.shtml
●『ニセモノ撲滅に23億円 予算案で政府倍増 』
http://www.asahi.com/life/update/0107/002.html
・・・この記事によれば「昨年12月13日にソウルであった知的財産権の取り締まりに関する国際会議では、有名ブランドを多く抱える欧州連合(EU)から「韓国の露店などで模倣品を買う99%は日本人旅行者。日本政府は対策を講じているのか」と強く批判された。
 一方、日本企業も電子機器やゲームソフトなどで模倣品被害にあう立場だ。特許庁の推計では、中国、台湾、韓国、タイでの偽物による被害額は売り上げベースで約18兆円に上っている。」とのこと。

●『青空文庫著作権保護期間延長に反対の署名呼び掛け 国会に提出へ』
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0701/05/news071.html