2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

●特許発明の技術的範囲について(2)

特許発明の技術的範囲の解釈については、先日のべた元東京高裁判事の濱崎浩先生の判断に賛成しており、実際の裁判所における判断も、先生の考えた方に基づいてなされていると思います。 つまり、従前、裁判では、特許請求の範囲のみならず、明細書全体の記載…

●特許発明の技術的範囲について

特許発明の技術的範囲について、機能的クレームの解釈の判例の紹介と共に、普段の実務に基づいて色々思うところを書いてきましたが、本当は、自分が実際に裁判を経験しないとわからないかも知れませんね(社内判定はやっていますが、まだ実際の裁判の経験は…

●これらの機能的クレームの3事件の判決について思うこと

これらの機能的クレームの3事件の判決において、共通する理由は、特許請求の範囲に記載された機能ないし作用効果を果たし得る構成であればすべてその技術的範囲に含まれると解すると、明細書に開示されていない技術思想に属する構成までもが発明の技術的範…

●「磁気媒体リーダ事件」について 

「磁気媒体リーダ事件」(東京地裁平成10年12月22日判決)では、登録実用新案の「上記磁気ヘッドが下降位置にあるときは上記磁気ヘッドの回動を規制し、上記磁気ヘッドが媒体との摺接位置にあるときは上記磁気ヘッドを回動自在とする回動規制手段」と…

●「コインロッカー事件」について

「コインロッカー事件」(東京地裁昭和52年7月22日判決)では、考案の請求の範囲は、「鍵の挿入または抜き取りにより硬貨投入口を開閉する遮蔽を設けたことを特徴とする貸ロッカーの硬貨投入口開閉装置」でありました。 そして明細書には、キーの挿脱に…