●『知的財産法の理論と実務(全4巻セット)』

  先週か、先々週、日本弁理士共同組会から新日本法規出版株式会社の『知的財産法の理論と実務(全4巻セット)』の案内という郵便が職場に来ました。


 本書の編集は牧野利秋、飯村敏明、三村量一、末吉亙、大野聖二(敬称省略)とのことで、全4巻セットで定価20000円のところ、日本弁理士共同組会に申し込むと○○%引きで購入できるとのことです。送料も無料のようです。


 同封されていたパンフレットらしきものの掲載内容を見ると、どれも知材侵害訴訟の論点ばかりであり、内容的には、青林書院の「新・裁判実務体系4 知的財産関係訴訟法」牧野利秋、飯村敏明 編」に近いのではないか?と推測されます(編集者も同じお二方です。)。

 なお、掲載内容は新日本法規出版株式会社のこちら(http://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_3231.html)にも掲載されています。


 でも、青林書院の「新・裁判実務体系4 知的財産関係訴訟法」は一巻で492頁であるのに対し、『知的財産法の理論と実務』は全4巻セットで1892頁ですので、内容的には後者の方が全然充実しているのではないかと思います。


 また、「新・裁判実務体系4 知的財産関係訴訟法」は、私も所有していますが、2001年12月の初版発行であり、特許法104条の3等の平成16年改正法等が反映されてなかったり、知材高裁設立前であること等を考慮すると、最近の判決例等の情報が不足しているのかなとも思います。


 そういう意味で、最新の侵害訴訟の傾向をつかむためにも、やはりこの『知的財産法の理論と実務(全4巻セット)』は揃えておきたい本ではないか、と思います。


 
 追伸1;<新たに出された知財判決>

●『平成18(行ケ)10485 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟半導体記憶装置」平成19年07月10日 知的財産高等裁判所』(認容判決)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070710160859.pdf
●『平成18(ワ)14527-2,15947等 損害賠償等請求事件 不正競争 民事訴訟「マニュアル使用差止請求事件」平成19年06月29日 東京地方裁判所』(棄却判決)http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070709102226.pdf