●『発明対価1割で確定=日立金属の特許訴訟―最高裁』の記事につい

 今日も、とても暑かったですね!。ここまで暑いと、本当にまいります。


 さて、yahooニュースの『発明対価1割で確定=日立金属の特許訴訟―最高裁』(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060713-00000178-jij-biz)によれば、日立金属の元男性研究員が、同社を相手に約8970万円の支払いを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は、元研究員、日立金属側双方の上告を受理しない決定をして、元研究員の貢献度は利益の1割とした東京高裁判決が確定したとのことです。


 まだ、この最高裁の判決文を読んでいませんが、元研究員の貢献度は利益の1割というのは、企業の知財部員の者からすると、妥当というか、十分なのではないかと思います。


 本件とは関係なく、職務発明の対価についての一般論ですが、勿論、多額なライセンスを得るような発明は、発明者の努力やセンスによるところが大きいですが、発明者は会社で給料をもらいながら発明をしていますし、特許の出願費用等も会社負担で、しかも外国出願となればほとんど個人で出願するのはためらうほどの100万単位の費用がかかるし、さらにライセンス料を得るとなるとまず会社の知財部や法務部等のものが行っており、ライセンス料を得るところまで発明者自身で行えるかというと、それはほとんど不可能ではないかと思うからです。


追伸;<今日、気になったニュース>
●『第77回「『デジタル化』、『知識社会』に対峙する知財立国の方向性――内閣官房知的財産戦略推進事務局長・荒井寿光氏に聞く(第4回)」(2006/07/14)』
http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/soumu/rensai/senshin_chizai.cfm
●『第83回「知財に目覚めた中国企業」(2006/07/14)』
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/baba.cfm
●『NEDO助成金の一部を自主返還へ 神戸大特許捏造問題』
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200607140082.html
●『教授ら5人を訓告、厳重注意 神戸大特許データ捏造問題』
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200607130082.html
●『データ捏造 神大2教授に訓告』
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000070495.shtml
●『神戸大データ捏造、特許担当の教授が主導──調査報告書発表、出願教授ら処分(7月14日)』
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/34357.html
●『NTT次世代ネットワークに開放義務づけ 総務省懇談会』
http://www.asahi.com/digital/internet/TKY200607140570.html
●『日本企業間の電子商取引、米国の1.5倍の140兆円』
http://www.asahi.com/digital/internet/TKY200607150559.html