●平成18〜20年に出された知財最高裁判決

[[]] とにかくとても忙しいです!。本当は新しく出された知財判決を検討して取上げたいのですが、なかなかその余裕がありません。


 ということで、以前整理しておいた年度毎の知財最高裁判決を、少しずつ紹介したいと思います。


 紹介する最高裁判決は、個人で所有している判例解説書等を基に、裁判所HP(http://www.courts.go.jp/)に掲載されている最高裁判決を個人的な趣味でまとめたものですので、漏れや間違い等があれば、指摘等頂けるとありがたいです。


●『平成19(行ヒ)223 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟「つつみのおひなっこや」平成20年09月08日 最高裁判所第二小法廷』(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080908110917.pdf)


・・・「つつみのおひなっこや」の本件商標の場合、「堤」等とは、非類似である、と判示した最高裁判決。


●『平成19(行ヒ)318 特許取消決定取消請求事件 特許権 行政訴訟発光ダイオードモジュールおよび発光ダイオード光源」平成20年07月10日 最高裁判所第一小法廷』(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080710145411.pdf


・・・特許異議申立における訂正の請求事件ですが、かかる場合、訂正審判とは異なり、訂正の請求は、請求項毎に判断する必要がある、と判示した最高裁判決。特許無効審判にも適用されるかもしれません。


●『平成18(受)1772 特許権に基づく製造販売禁止等請求事件 特許権 民事訴訟「ナイフの加工装置」平成20年04月24日 最高裁判所第一小法廷』(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080424152947.pdf


・・・無効審判の審決取消訴訟中に訂正審判の認容審決が確定した場合でも、本件の場合、再審事由とならない、と判示した最高裁判決。泉徳治裁判官の少数意見も参考になります。


●『平成19(受)1105 著作権侵害差止等請求事件「シェーン格安DVD販売差止事件」平成19年12月18日 最高裁判所第三小法廷』(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20071218155544.pdf)


 ・・・昭和28年に公表された「シェーン」等の映画の著作物は,本件改正による70年の保護期間の延長措置の対象となるものではなく、その著作権は平成15年12月31日の終了をもって存続期間が満了し消滅した、と判示した最高裁判決。


●『平成18(受)826 特許権侵害差止請求事件 特許権 民事訴訟「液体収納容器,該容器の製造方法,該容器のパッケージ,該容器と記録ヘッドとを一体化したインクジェットヘッドカートリッジ及び液体吐出記録装置」平成19年11月08日 最高裁判所第一小法廷』(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080111155502.pdf


・・・インクカートリッジ等のリサイクル品についての消尽論の適用について判示した最高裁判決。


●『平成16(受)781 補償金請求事件 特許権 民事訴訟「日立発明対価訴訟事件」平成18年10月17日 最高裁判所第三小法廷』(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20061017155304.pdf


・・・外国での特許を受ける権利についても職務発明による対価の対象になると判示した最高裁判決。