●『米本社トップに聞くマイクロソフトの知的財産戦略』の記事

 ENTERPRISE WATCH社の昨日の記事『米本社トップに聞くマイクロソフトの知的財産戦略』(http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/ohkawara/2008/05/09/12840.html)を読むと、マイクロソフト社のしたたかな知財戦略がよく分かります。


 この記事の冒頭に、

マイクロソフトは、知的財産に関する戦略をこの5年で大きく転換してきた。それは、まさにクローズドな戦略からオープンな戦略への転換だったといっていい。」

 とあり、中ほどに、
フェルプス

つまり、マイクロソフトでは、IPライセンシングで売り上げを稼ぐことは目標にしていません。ではどこにフォーカスしているか、ライセンシングでどういう新たな関係が生まれるのか、どんなコラボレーションのオポチュニティが生まれるのか、これによって、「フリーダム・オブ・アクション」を提供できるのか、ということになります。

 と述べられています。


 マイクロソフト社は、誰でも知っている通り、売上げも利益も超巨大な企業ですので、「フリーダム・オブ・アクション」の目標の下、積極的なクロスライセンシングにより、訴訟リスクを未然に防ぐ、という知財戦略になるのは当然ですね。